私は、ケニアのワムム更生学校に子どもにスポーツなどを通じた情操教育の要請を受け、JICA Volunteerとして働いている。
ワムムの子どもたちの時間割はこんな感じ。
月、水、金 8:30~15:00
算数、理科、英語、社会、スワヒリ語、宗教教育、体育など
火、木 8:30~15:00
職業訓練 (Bakery, Art & Sign Writing, Carpentry)
15:00~17:00
月、水:サッカーやバレーボールなどのゲーム
火: クラブ活動
木:”Rehabilitation Session”と言われる職員が子どもたちに更生するうえで必要なトピックについて講義する日
金:Religious Group (カソリック、プロテスタント、イスラムの各宗教のグループに分かれて話をする。)
この時間割で私は体育の授業(4コマ/週)、ゲームでのサッカーのコーチ、クラブでは野球の担当している。
体育の授業では前任の隊員の方が残してくれた野球ボールを活用してキャッチボールやボールを使った運動をしている。
でも悲しいことに、(ケニア全体的に見てもそう言われているが、)ここワムムでは今まで体育の授業が重視されてこなかった感がある。前任の隊員の方はこの体育の時間を利用してケニアではマイナースポーツである野球の指導をし、ワムムの子どもらもかなりのレベルまで伸びたと聞いている。私が言っているのは、ケニア人の教師である。
きっとJICA Volutneerがいない間は、体育の時間は先生にとっての休憩時間だったのだろう。子どもたちを運動場に放って、自分は職員室に戻る、またはひと足お先にチャイの時間(ケニアには午前中に仕事を一休みしてお茶を飲む習慣がある)に行く。って感じで。
だから子どもらもこの時間は好き勝手、自分のやりたいことが出来たのだろう。サッカーしたり、運動面倒くさいから寝たり、雑談したりなど。
今日の授業でその様がありありと浮き彫りになった。
運動場に行く前に教室で出席を取り、今日の授業の内容の説明をし、”Sasa, tuende uwanjani mara moja!!(さぁ、運動場行こう!!)”と子どもらに言った。
たいていの子どもらは「わぁ~ぃ」と言いながら運動場へ。
でも数名の子どもらは席について、前の授業の内容が書かれている黒板を見ながらずっと宿題をし、動こうとしない!
もう一度言ってみる。”Tuende, tuende! Harakisha, harakisha (レッツゴー、レッツゴー。急げ急げ!)”
動かない。
一人に聞く。「なんで行けへんの?」
生徒 「ナオミ先生の宿題がまだ終わってないから。」
正直ショックでもあったけど、今まで体育の授業はこんな感じやったんやろし、発狂して怒っても意味はない。まず、自分が誰で、授業って何かを真剣に伝えた。”みんなで畑に行くとき、ムグウェル先生に、「宿題終わってないんで、畑仕事行きません」って言うんか?”
ワムムに来る前はほんまに悪さばっかりしてきた子どもらが多い。同僚は「ここの子はみんな表面は良くても中身は犯罪者やから」という。
子どもたちは基本、自己中心的。自分がミスしても相手のせい。そこで味方同士でも文句の言い合いが始まる。日本人とはまったく正反対の性質。
体育の授業、サッカーの練習を通じて、そんな彼らに協調性、一致団結、助け合いの精神を養ってもらいたいと考えている。
子どもらは最後に「わかりました。先生」と言い運動場へ走っていった。
今日叱った子らに私の気持ちをほんまにわかってくれたんやろか。
まぁそんな事考えてもわからない。
次の授業に期待。polepole(ぼちぼち)いこう。
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