ケニアの青少年活動隊員の配属先は主に3種類ある。
・Children's Rescue Centre:貧困、親なし、ストリート生活など様々な理由で保護された比較的年齢層の低い子どもの保護施設。
・Remand Home:犯罪を犯し、裁判所の判決待ちの青少年を保護する施設。
・Rehabilitation School:裁判所の判決により3年間の更生を命じられた17歳までの青少年がいる更生学校。
現在、ケニアでは7名の青少年活動隊員が活動中。
そんな施設の子どもたちを一堂に会したサッカーイベント”HEART ni SHOOT”が先週の土曜日に開催された。
今までこの”HEART ni SHOOT”と呼ばれるイベントは、協力隊員がケニア各地の隊員の任地で単独で行われてきた。しかし、今回は今までとは一味違う。
それはイベントの規模。Rescue Centre(1校)、Remand Home1校)、Rehab School(5校)、日本人学校(1校)の選手、先生とJICAボランティア、総勢400名以上が招待されたのだ。開催地は、ベンゾーさんの任地のカベテ更生学校と、道を挟んだ向かいにあるマサルの任地のゲタズル更生学校。
今大会の目的は
・生徒たちの健全な精神的、身体的育成および更生活動の一環。
・日頃の練習の成果を発揮する場所の提供。
・他の更生学校の生徒同士、先生同士との交流。そしてケニア&日本の交流。
これだけ多くのチームが参加するという事で、試合数も多くなった。さらに、片道5時間以上かけて帰らないといけない学校もあったので、当日は朝からまさに分刻みのスケジュールで進行しなければならなかった。ケニアのポレポレ(ゆっくり)で時間にルーズな環境で、どれだけできるか心配だったけど、予定よりたった30分遅れで、大会を開始する事ができた。2~3時間の遅刻は日常茶飯事のケニアで、この30分遅れというのは上出来である。
大会は14歳以下のWadogo※ Cupと15歳以上のWakubwa※ Cupの2リーグに分かれて行われた。Wakubwa Cupには各学校のケニア人スタッフで構成されるTeachers Dream Teamと我々JICA Teamも参戦した。
※Wadogo:小さい人。Wakubwa:大きい人
私の配属先のワムム更生学校はWadogoが健闘し、見事優勝した!Wakubwaは惜しくも初戦敗退し、ベンゾーさんの配属先のカベテ更生学校が優勝した。両リーグ制覇を目指していたワムムボーイズでしたが、これは次回の目標としたいと思います。
お昼にはカベテ&ワムム更生学校の職業訓練コースでベーカリーを選択している生徒が作ったバンズと呼ばれるケーキ、バナナ&ソーダが振舞われた。
以前はこのような更生学校間の大会がケニアの省庁主催で毎年行われていたようだが、ここ数年は資金面のサポートがなくなり、大会自体がなくなっていた状態であったようだ。
当日はケニア人の生徒も先生も、日本人の生徒も先生も、JICAボランティアも、本当にたくさんの人たちの笑顔で溢れた良いイベントだったと思う。さらに嬉しいことに、生徒も同僚たちも、”来年はもっと練習してトロフィーを自分の学校に持って帰る!!”と次回開催に意欲満々であることだ。このようなイベントを継続して開催したいと思っている我々隊員にとって、これ以上に嬉しい反応はない。
この様なイベントは彼らの更生学校生活に目的意識を与えたり、日々の活動により肯定的に取り組むモチベーションを与えるといった点で大きな意味があります。
更生学校で活動している隊員にとって、”目に見える成果は何か?”と聞かれると、正直悩んでしまう。しかし、ケニアという国が抱える貧困、教育、病気、文化的負の遺産という問題を凝縮したような複雑な背景で育った子どもたちから一瞬でも長く、一つでも多くの笑顔を引き出せたなら、それが我々の成果なのだと思う。我々と過ごす2年間という時間の中で、子ども達が学んだこと、感じたことが彼らが大人になった時、心のどこかの片隅にでも残っていれば良いなと思う。
話が少しそれてしまったが、今回のイベントは、我々青少年活動隊員だけでなく、配属先の同僚、JICA関係者の皆様&同日駆け付けてくれた協力隊員のみんな、そして日本から資金面で大きく支援して下さった皆様のサポートにより無事、成功させることができました。支援してくださった皆様に、この場をお借りして深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました!そして、次回開催のご連絡ができるよう、日々任地での活動を大切にしていきたいと思います。
そんな施設の子どもたちを一堂に会したサッカーイベント”HEART ni SHOOT”が先週の土曜日に開催された。
今までこの”HEART ni SHOOT”と呼ばれるイベントは、協力隊員がケニア各地の隊員の任地で単独で行われてきた。しかし、今回は今までとは一味違う。
それはイベントの規模。Rescue Centre(1校)、Remand Home1校)、Rehab School(5校)、日本人学校(1校)の選手、先生とJICAボランティア、総勢400名以上が招待されたのだ。開催地は、ベンゾーさんの任地のカベテ更生学校と、道を挟んだ向かいにあるマサルの任地のゲタズル更生学校。
今大会の目的は
・生徒たちの健全な精神的、身体的育成および更生活動の一環。
・日頃の練習の成果を発揮する場所の提供。
・他の更生学校の生徒同士、先生同士との交流。そしてケニア&日本の交流。
これだけ多くのチームが参加するという事で、試合数も多くなった。さらに、片道5時間以上かけて帰らないといけない学校もあったので、当日は朝からまさに分刻みのスケジュールで進行しなければならなかった。ケニアのポレポレ(ゆっくり)で時間にルーズな環境で、どれだけできるか心配だったけど、予定よりたった30分遅れで、大会を開始する事ができた。2~3時間の遅刻は日常茶飯事のケニアで、この30分遅れというのは上出来である。
大会は14歳以下のWadogo※ Cupと15歳以上のWakubwa※ Cupの2リーグに分かれて行われた。Wakubwa Cupには各学校のケニア人スタッフで構成されるTeachers Dream Teamと我々JICA Teamも参戦した。
※Wadogo:小さい人。Wakubwa:大きい人
開会式 |
日本人学校 v.s. オザヤ更生学校 |
マサル&同僚&ボーイズ |
JICA Teamも参加 |
試合後:ワムム&ゲタズル |
試合後:ケリチョ&ティカ |
ムレンボ(美人さん)、いやカメラが大好きなボーイズ |
表彰式&記念品贈呈 |
お昼にはカベテ&ワムム更生学校の職業訓練コースでベーカリーを選択している生徒が作ったバンズと呼ばれるケーキ、バナナ&ソーダが振舞われた。
ワムムボーイズが作ったケーキを食べるケリチョボーイズ |
以前はこのような更生学校間の大会がケニアの省庁主催で毎年行われていたようだが、ここ数年は資金面のサポートがなくなり、大会自体がなくなっていた状態であったようだ。
当日はケニア人の生徒も先生も、日本人の生徒も先生も、JICAボランティアも、本当にたくさんの人たちの笑顔で溢れた良いイベントだったと思う。さらに嬉しいことに、生徒も同僚たちも、”来年はもっと練習してトロフィーを自分の学校に持って帰る!!”と次回開催に意欲満々であることだ。このようなイベントを継続して開催したいと思っている我々隊員にとって、これ以上に嬉しい反応はない。
この様なイベントは彼らの更生学校生活に目的意識を与えたり、日々の活動により肯定的に取り組むモチベーションを与えるといった点で大きな意味があります。
更生学校で活動している隊員にとって、”目に見える成果は何か?”と聞かれると、正直悩んでしまう。しかし、ケニアという国が抱える貧困、教育、病気、文化的負の遺産という問題を凝縮したような複雑な背景で育った子どもたちから一瞬でも長く、一つでも多くの笑顔を引き出せたなら、それが我々の成果なのだと思う。我々と過ごす2年間という時間の中で、子ども達が学んだこと、感じたことが彼らが大人になった時、心のどこかの片隅にでも残っていれば良いなと思う。
話が少しそれてしまったが、今回のイベントは、我々青少年活動隊員だけでなく、配属先の同僚、JICA関係者の皆様&同日駆け付けてくれた協力隊員のみんな、そして日本から資金面で大きく支援して下さった皆様のサポートにより無事、成功させることができました。支援してくださった皆様に、この場をお借りして深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました!そして、次回開催のご連絡ができるよう、日々任地での活動を大切にしていきたいと思います。
【ハート ni シュートに協賛していただいた方々】
西巣鴨中学校地域スポーツクラブ 岸弘之様
http://blogs.yahoo.co.jp/takumi_kishi
http://www.toshima-taishi.com/sports/sc_nishisu.html
萩中・羽田サッカークラブ 泉優二様
http://volandol-junior.sblo.jp/
大森キッカーズ
http://oksc.web.fc2.com/
林徹郎様
http://www.volandol.jp/index.php
特定非営利法人 スローソサエティ協会
http://www2.memenet.or.jp/slowsociety
ナマケモノ倶楽部会員 黒田瑞穂様
http://www.sloth.gr.jp/
ナマケモノ倶楽部会員 岡澤成郎様
http://www.sloth.gr.jp/